帰 還

 夕陽が。
 いつの間にか自分が使う小さな、荒削りの石に囲まれた部屋に射し込んでいることに。
 今。気づいた。

 ほう、と息をつく。
 五感が、思考が、どこかちぐはぐで。
 何かに追いつけず、何かを置いてきぼりにしている、そんな妙な不安と焦りに胸の奥が支配されている。ような気がする。

 ………緊張しているのか、俺は……?

 ふと我に返ると、粗末な布の袋に詰め込んでいたはずの私物は、ベッドの上に散らばったままで。
 彼はがしがしと、髪を掻き乱した。
 額に巻いた赤いバンダナが指に引っ掛かる。

 ………それとも、怖いのか。


「……コンラート」
 無骨だが丈夫な扉が叩かれ、呼ばれる。
 彼、コンラート・ウェラー─人間の地ならではの、この呼称─は、片づけを諦めた様に息を一つつき、ドアに向かった。
「…まだ何かあるのか……?」
 疲れた様に言うと、扉の前に立っていた二人の男、コンラートがこの反乱軍に身を投じて以来、彼の副官を勤めていた男達の頬が、一瞬の怒りに強ばるのが分かった。
「……エレノア様が、もう一度話をしたいと仰せになっている」
 二人の内、常に冷静さをもってコンラートを補佐してきた男、クロゥが答えた。銀色の腰まで届く長い髪に、銀の瞳。中々の美丈夫で、コンラートよりよほど魔族めいて見えるが、純粋に人間である。対して、もう一人の男、バスケスは、身の丈二メートル余りの大男だ。横幅もそれに見合ってでかい。そしてゴツい。クロゥとは逆に直情径行のケンカ屋だ。この二人は二人揃う事で、五人分十人分の能力を発揮する。
 話なら、もう終わった。そう口にしかけて、やめた。  寄り掛かっていた扉の縁から身を離し、廊下に出る。歩き始めると、二人がコンラートから一歩遅れてついてくる。それがこれまでの彼らの形、だった。

 眞魔国を出奔し、大シマロンに身を寄せた。国王の信頼を勝ち得、羨望と嫉妬と打算、そしてしばしば本物の殺気に満ちた視線に晒されながら、王国の中枢に入り込んだ。
 長い時間。身体を、魂を焦がす想いを死に物狂いで胸に押し込んで、コンラートは己の目的を果たすため、ただひたすらに歩み続けた。駆け出しそうになる足を必死で押し止め、一歩一歩、確実に、臆病なまでに用心を払う。そうやって根付かせた意志、広げていった輪。
 大陸一の大帝国として繁栄するシマロンの、その陰に、緩やかに密やかに。

 世界に邪悪の影をもたらす魔族を滅ぼし、聖なる神の意志のもと、人間の平和な世界を創りあげる。そんな耳に心地よい大義を掲げ、大シマロンは近隣諸国を征服し続けていった。「解放」と彼等は呼ぶ。何からの解放だと言うのか。支配された国の民は、その日からかつてないほどの抑圧を受け、ただただ忍従の生活を強いられる様になった。─怨みが募らぬはずはない。
 そしてついに、闇に隠れていた意志は弾け飛んだ。
 滅ぼされた国々の、かつての主達を中心に、打倒シマロンの狼煙が上がった。
 コンラートが待ち続けた瞬間だった。

「コンラート」
 広間に入る手前で声を掛けられた。傍らの薄闇から、一人の女性が姿を現す。
「…カーラ」
 男物の衣服で身を包み、腰に剣を下げている。そんな姿がもったいない程美しい女だ。見た目だけなら、その年頃はコンラートと大差ない。すらりとした長身、細面に並んだ目鼻はバランスよく配置され、亜麻色の長い髪は項で一つに括られている。宝石はもちろん、どんな飾りも花も身につけず、それでも美しさは際立っている。しかし、並の男など足元にも及ばない剣の巧者に、甘ったるさは微塵もなかった。コンラートを見るブラウンの瞳にも、媚びはない。ただ同志に対する全幅の信頼感があるだけだ。だが、今、カーラの瞳には、これまでなかった光がうつろっている。
 彼女の唇が、何か言いたげに小さく震えた。
「………お祖母様がお待ちだ。行こう」
 その唇から溢れるはずだった言葉から目を背けて、コンラートは頷いた。

「…どうしても、ですか? コンラート……」
「はい」
 声にならないため息が、広間に漏れた。
 反シマロンの旗を上げた亡国の諸候、その縁者、将軍など、組織の主だった人間達が、広間の巨大な円卓を囲んでいた。そしてその周囲に、それぞれの関係者や各部署のリーダー達が立っている。
 円卓の席の一つに腰を降ろしたコンラートの真正面に、一人の女性が、年の頃六十にそろそろ手が届こうかという、どこかその面ざしがカーラと似通った女性が座っている。
 この女性、カーラの祖母である、エレノア・バーシモンズが、反シマロン軍の形式上の盟主だった。
 ほとんどが一国の王、そして領主であった反シマロン軍の指導部にあって、上下関係の配置は非情にデリケートな意味を持つ。国の歴史や本人の実力、その背景などを無視した安直な地位の振り分けは、反乱軍そのものの瓦解にすら直結する。会議の座が円卓なのもそのためだ。まして盟主の座となれば。
 しかし。女領主として、その英明さと長年の仁政を大陸に広く知られていた彼女を盟主とする事に、異論はほとんど出なかった。彼女の人柄がいまだ多くの人々に慕われ、その求心力が全く衰えていないという事実が、何よりもまずある。反乱勢力の中には、純粋に彼女を敬う者達も多い。また同時に、いずれは自分こそが、という野心を抱くものにとっても、エレノアは都合のいい存在だった。生臭い野心を持たず、盲目的に権力に執着する人柄ではない。もし権力を求めたとしても、年齢的な問題がある。
 それぞれの理由があるにしろ、今、いつ分裂するか分からない危うい組織において、彼女ほど盟主の座にふさわしい人物は存在しえなかったのである。

 エレノアがこの寄せ集めの反乱軍において、もっとも信頼を寄せたのがコンラートだった。
 ベラール王家の直系。唯一の後継者。
 大シマロンの王の寵愛を得る男が、「ウェラー」であると知った時の驚きを、エレノアは今も忘れられない。
 国と名を奪われ、貶められた王族の末裔。そしていつの日か、突如としてその存在の痕跡を消した「ウェラー」。
 大シマロンの国王に卑屈なまでに仕える青年が、本物の「ウェラー」なのか、最初エレノアは半信半疑だった。しかし、世界を滅ぼす力を秘めた兵器の鍵である証拠を見せられ、そして、シマロン王に忠誠を尽くしているかに見えた青年の、胸に秘めた野望を知った時、エレノアは彼が本物である事を確信した。
 その日から、シマロンの宮殿で人質として暮らすエレノアに、故郷を奪還する意志と希望が生まれたのだ。

 コンラートには不思議なカリスマがあった。言を弄する質ではない。むしろ寡黙に近い。見愡れる程整った顔立ちをしているにも関わらず、その表情はほとんど動く事がない。
 それなのに。─惹かれる。
 女はもちろん、それ以上に、男に惚れ込まれる男、であった。この男にならついていける、と。己の全てを賭ける価値のある男だと。理由も根拠もなく、この男と行動を共にする誰もが、そう信じた。
 コンラートは瞬く間に反シマロンの勢力をまとめあげた。
 もともとシマロンの支配に抵抗する勢力は数多く存在していた。だが利害が衝突し、決して一つに纏まろうとせず、各所に散在するに留まる彼等は、強力なシマロン軍の敵ではなかった。立ち上がっては潰され、また立ち上がっては潰され、結局シマロンという壁にかすり傷一つつける事ができずにいたのだ。
 それを、コンラートは一つにした。
 口でいう程楽な仕事であるはずがない。だがシマロン王の側近であるという立場を利用し、王宮内にも存在する反政府勢力を見つけだし、そこから各地の反乱勢力と繋がり、その糸を徐々に太く緊密に織り上げ、いつしかコンラートは分散した反乱勢力を一つの反乱軍にまで編成してしまった。
エレノアが惚れ惚れするような手腕だった。
「あなたのような若者がよくぞ…」
 そうため息と共に呟いた時、コンラートがおかしそうに笑った。エレノアが初めて見るコンラートの笑みだったかも知れない。
「俺はあなたよりずっと年上なんですよ、エレノア」
 そこではじめて、彼女はコンラートの出自を知った。
 コンラートが、父親ダンヒーリー・ウェラーと、魔族の女との間に生まれた混血であることを。そしてエレノアの倍近くの人生を歩んできたことを。
「気味が悪いですか?」
 面白そうに尋ねられて、エレノアは思わず首を横に振った。
 彼の持つ、カリスマとも威厳ともつかない、知れば知る程、自分のような年の者でさえ、胸をときめかせずにはいられない魅力の源泉を知った、そんな思いからだった。
「シマロンの最終的な望みは魔族を滅ぼす事じゃない。世界を支配する事です。滅ぼした国の歴史も文化も踏みにじって、己の支配下に置く事、です。俺はそれを止めたい。シマロンの野望を食い止め、民を圧制から解放し、そして、できることなら、人間と魔族が共存できる世界をつくる、その力になりたいんです」
 コンラート・ウェラー。彼こそが王だ。いずれ反乱が成功したその暁には、彼こそが。エレノアはその時、心からそう信じた。


 ─長かった。
 今、円卓につき、長い日々を共に過ごした人々と顔を合わせていながら、コンラートの意識は既に遠い祖国へと飛んでいた。
 ─長過ぎた。
 そうせねばならなかったとはいえ、最愛の主を裏切り、あれほどまでに傷つけ。
 大シマロン王の臣下として、雪の闘技場で再会したコンラートのただ一人の主。そしてその後運命とも偶然ともつかない出会いを何度も繰り替えし、その度に傷を深めた。
 自分を敵として認め、それでも苦悩に揺らぐ瞳を忘れたくて、その思いをエネルギーにして、必死で反乱軍を組織した。長い長い時間。肉体よりも精神が疲弊しきった、長い闘い。そしてようやく。
 だがまさか、反乱の第一段階を終えたこの時点で、自分に王位を与えようとは。そんな考えを、彼女が持っていたとは。
 コンラートは、自分の正面に座るエレノアに視線を向けた。

 国を滅ぼされ、息子を失い、彼女自身はその人望故にあえて命を奪われず、シマロンの宮殿に幽閉されていた。シマロン王は、彼女を懐柔し、他国を占領統治する際の道具とするつもりだったのだろう。だが、エレノアの誇りは決してシマロンに屈するものではなかった。
 彼女の存在を知った時、コンラートは反乱軍の組織化が半ば成ったと思った。それほどにエレノアの大陸における影響力は強かったのだ。そして何よりコンラートにとってありがたかったのは、エレノアが魔族に対しての嫌悪感を、ほとんど抱いていなかったことだ。エレノアを盟主の座に据え、彼女を中心にして、いずれ眞魔国との対等の国交を結び、最終的にはそこにできる政権を、魔族と人間との共存を成し遂げる核とする。これが、コンラートと、そして彼の兄との間でひいた大まかな作戦の図式だった。
 だからこそ、心底驚いた。エレノアが、王位に就いてくれと言い出した時には。

「俺の出自がどんなものか、ここにお出での方々は皆御存じのはずです」
 コンラートが沈黙を破る。
「誰より俺が、その地位に最もふさわしくない事も」
「……あなたは人間です」
 エレノアの言葉に、コンラートは眉を顰めた。
「あなたは、その身体に流れるベラール王家の血の宿命に従って、眞魔国を捨てたのでしょう? 大シマロンに征服された国と民を解放したいと。ならばあなたは人間です。そして、あなたこそ、新しい国の王となるべき人です。私はずっとそう思い続けてきました。その血筋は言うに及ばず、この反乱軍を組織した手腕も、シマロン軍との戦いにおける采配、様々に見せてくれた戦略や戦術の冴えも。あなた以外に誰が、新しい国を統率していけるというのです? 今や、ここに集う方々はもちろん、傭兵、義勇兵の末端に至るまで、あなたを指導者にと望まないものはいません」
「皆が皆、そうではないでしょう」
 確かに、この広間には指導部の主だった者が揃っている。ほとんどが以前からエレノアに心服していた人々だ。だが、かつての国主達で数人の、コンラートの台頭を快く思わない者達の姿はなかった。
「全員一致で、という訳にはいかないでしょう。何事も反対する者はいます」
「形だけでも全員一致でなくてはなりません。亀裂は破滅を生みます」
 第一、コンラートはシマロンに征服された人間達を救いたくてここにいる訳ではない。
 コンラートが従ったのは、己の中に流れる血などではなく、唯一と定めた主が抱く願いだ。そもそも、コンラートはベラールの血筋など、この作戦を考えるまできれいさっぱり忘れていた。彼の父からして、王族の末裔だなどと感傷的になったことはなく、無一文の流れの剣士であることを楽しんでいたのだから。母に出会うまでは。
 だがコンラートはそれを口にはしなかった。
 眞魔国とコンラートが、最悪の形で絶縁しているのだ、そう信じさせるために。
 ─汚いやり方だということも、自分が卑怯な男だということも。分かっていてそれでも。
 大切なのは、人間達が抱く想いなどではなかったから。

「コンラート、あなたは人間と魔族の共存を願っていると言っていましたね」
「ええ。俺のような混血の者にとって、それこそが夢です」
 頷いて、エレノアは隣の老人に顔を向けた。
 この場に唯一の神官である。
 ダード師と呼ばれる、一流の法術師だ。本来なら魔族の敵なのだが、彼ははるか以前に教会を追放されていた。魔族が決して「魔」ではないと。世界を破滅させるのはむしろ人間なのだと。魔族は、魔王は救世主なのだと主張して、異端扱いされた。とうに処刑されていなければおかしい身の上だったが、密かに匿われて、今は反乱軍の指導部に身を置いている。
 そのダード師が口を開いた。
「君が王となれば、眞魔国側とてありがたいのではないかな。あちらの人間不信の根は深かろう。かつては自国の民であった者が王であると知れば、よい橋渡しと考えてくれるのではないか?」
「お忘れになっておられるようですね。俺は魔王を裏切って国を出奔した男ですよ。俺が貴族の末席を汚す者であったことは、もうお話してあるはずです。たとえ末端といえども、貴族の称号を持っていた者が国を裏切ったのです。俺は眞魔国にとって罪人です。そんな者を信頼するはずがないでしょう?」
「まだある!」
 コンラートの背後から、大きな声が響いた。

「クォード殿下」
 コンラートは立ち上がり、頭を下げた。それに鷹揚に頷き返して、クォード、もとはシマロンと並ぶ大国の皇太子だった男は円卓に向かった。長く伸ばした金髪、そして碧眼。豪奢な衣装が似合う、歴戦の偉丈夫だ。コンラートの傍らで、クロゥが小さく舌打ちした。
「コンラートは国を出奔してここにいる。魔王の許しもなく、戻れば罰を受けるだろう。すなわち言い換えるならば、今だコンラートは眞魔国の臣民だということだ。そんな男が王になったらどうなる? 魔王は、己の臣下が王であるなら、その国はすなわち眞魔国の領土だと主張する事も可能ではないか? 如何だ、諸卿諸君!」
「……それは…!」
 場が揺らぐ。
 クォードの言う通りだ。むしろどうして聡明なエレノアやダードがそれにまっ先に気づかないのかと、コンラートはいぶかしく思った。
 もしかすると、気づいていて気づかぬ振りをしているのかも知れないが。
 どうする? と、コンラートは兄に書簡を送っていた。
 王位に就くか? そして国が収まると同時に、眞魔国の忠実な臣下として、かつて大シマロンであった土地を魔王陛下に献上するか? と。
 答えの分かり切った問いだった。
 彼の最愛の主は、そんなことを求める人ではない。彼が願っているのは、支配する事ではない。
 そんな人ではないからこそ、コンラートは─。
 兄の返答は、「国に戻れ」だった。

 ある意味仕事は中途半端なままだ。
 ベラール四世も二世も、まだ生きている。そして大シマロンのこの状況を、じっと傍らで見つめて動こうとしない小シマロン、サラレギーの存在もある。だがそれでも。
 やっと帰れる。
 やっとあの人の下へ。
 もう二度と信頼を勝ち得る事ができなくとも。あの笑顔を自分に向けてもらえる事がなくなろうとも。
 あの人の、明るく輝く「気」に満ちた世界に、帰る事ができる。
 兄からの書簡を読んだ次の瞬間、胸に溢れたのはその歓びだけだった……。

「それで、コンラート」
「はい」
「おぬしは、王になる気は全くないのだな?」
「ありません」
 賢明だ、とクォードは満足そうに微笑んだ。
「俺はおぬしを高く評価しているのだ。その器量、確かに由緒あるベラールの末裔というにふさわしいとな。むしろ王になるなどと言われては、興醒めするところだったさ。さて、おぬしはそれで、反乱後のこの広大な土地をどうすればいいと考えているのかな?」
「それは、かつてのご領主の皆様方がお考えになられればよろしいかと。流浪の剣士に過ぎない俺の口を挟む問題ではありません。ただ一つ俺が願う事が許されるとすれば、魔族との共存共栄を計って頂きたい、その一点のみです」
「……本気とすれば、つくづく高潔なことよな。だが、俺は野心を持たない男などこの世におらんと信じている。おぬしが……」
「今日はあらためまして、申し上げたい事がありました」
 クォードの言葉を遮って口を開いたコンラートに、全員の視線が集まった。
「俺は、ここを去ります」
 長い沈黙が広間を支配した。

「………まっ、待て、待て待て、コンラートッ」
 次に口を開いたのも、クォードだった。
「ここを去る? 去る、とは、出ていく、ということか?」
「はい」
「どうして!? いや、俺は確かにおぬしが王になるのは反対だ。シマロン王に替わって王になるべきは…、あ、いや、そうではなく、俺はおぬしが王になるべきだとは思っていないが、おぬしを疎んじている訳でもないのだぞ? おぬしはむしろ王より王を助ける立場がふさわしい。これからもおぬしには重要な……」
「ありがとうございます。殿下」コンラートは軽く頭を下げた。「しかし、俺はもうここに必要ないと思っています。むしろ、これからは俺の存在が、新しい国造りにとって障害となるでしょう。エレノア様が仰せになった、この俺の身体に流れるベラールの血故に。そうなる前に、俺はここから離脱します」
 ……もっともらしい理由を並べて。
 コンラートは、内心苦笑していた。
「……出て行って、どうする?」
「眞魔国に戻ろうかと思います」
 ざわりと、一斉に声が上がった。エレノアが音を立てて席を立ち、誰かの手がコンラートの肩を掴んだ。
「帰って、そして」これだけは本当の言葉。「これまでの俺に、ケリをつけようと思います」



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設定は言うに及ばず。オリジナルです。すでに。
お分かりかと思いますが、「あなたの言葉は黄金の雫」の前話です。
眞魔国メンバーはいない場所ですので、出てくるのはオリキャラばっか。
こんな風に、ひきとめられたりしてたんですよ、と。
そして、また。潜入工作である以上、様々な嘘や計略が必要な訳で。
ユーリにさえ、あんな態度がとれるのですから、他の人に対しては、ホント容赦なく嘘をつきます。
でもそれが辛くない訳じゃないから。
コンラッドの心は、どんどん冷たく凍えていきます……という感じでしょうか。
オリキャラ大爆発ですが、一人だけ。
クォード殿下、悪役じゃありません。
プライド高いし野心あるし皮肉屋だし。でも、コンラッドを本当に高く評価してて、いずれ自分が天下をとった暁には、コンラッドを片腕にしたいと考えてます。
ちなみに。この人、ユーリを一目見た瞬間、恋の奈落にたたき落とされるという未来設定があるのです。
「我が麗しの君!」とか何とか言っちゃってからに。
相当後の話なので、いつ書けるかさーっぱり分かりません!!(ため息…)